こんにちは!
はこぶね建設代表 さとうです!
今回は少し長文になります。
先日、鎌倉『由比ガ浜の住まい』の玄関床に施工した「三和土たたき」についてご紹介します!
“たたき”と聞くと、多くの方はセメントを使用したコンクリートやモルタルの床、土間を想像するのではないでしょうか。実は私もそうでした(-_-;)
この“たたき”をネットで検索してみると『三和土』という漢字が出てきます。
ここで “なぜ??” が出てきますよね?
この 三つの和む土 を何故たたきと読むのか?
非常に気になります。。
なんだか、いにしえの歴史が必ずあるということを知ってしまいましたので、
はこぶね建設として、これを実践して、本ブログにてご紹介する!という決意に至りました!
それではご紹介していきます!
まず、三つの和む土とは? についてです。
この三つとは、
①赤土 ②石灰 ③にがり になります。
この三つを和せ(混ぜ合わせ)出来たものが三和土と呼ばれる非常に強固な床の仕上げになります。
この三和土のすごいところは、三つの生きた自然素材を混ぜ合わせる為、三和土たたき自体が呼吸をするというところです。
呼吸する三和土は、空気をつくり、夏は涼しく、冬は温かい天然床素材ということになります。
また年数(年齢)を重ねることで、表情も変化していきます。つまり、住まう方と共に三和土たたきも一緒に成長をしていくことになります!
何故この様な素晴らしい素材なのに、殆どの人が使用しないのだろうかと考えてしまいます、。
使用しないというよりは、知らないというところが大部分であると感じます。
要するに、三和土たたきをすることもする人も居なくなってしまったということになります。
その原因は、経済優先という考えでは無いでしょうか。
時間がかかること、手間がかかること、利益が出ないことを徹底して排除された結果、三和土たたきという昔ながらの素晴らしい素材が建築業界から消え、セメントという姿に変えて名前だけが残ってしまったのでは無いでしょうか、。
はこぶね建設は空気をつくる会社です。
建築空間の中で綺麗な空気を創るということを常に考え、実践していくことによってその行動が自然に、先人達が築き上げた過去のものを現在につなげ、それを未来へとはこぶことが出来るのだと、今回三和土たたきを実践したことで確信しました。
呼吸住宅プロジェクトで、杉・しっくい・い草和紙に次ぐ『三和土たたき』という新たな仲間が加わりました(^^♪
次に何故“たたき”と伝わってきたのか?
これは施工中の音、人でいうとニックネームに近いものであるということに気付きました。(あくまでも想像ですが。。)
三つの自然素材を混ぜ合わせ、その表面を専用の道具で叩き、時間をかけてこの素材は固まっていきます。
ですので、施工中はずーーーっと「ぱんぱんぱんパンパンパン」という音が鳴り響いていました。
先人達はこの音を聞くと「今日もたたいてるな!」と話をしていたのではないでしょうか。
実際、現場で立ち会っていると過去にタイムスリップしたかの様にふっと頭の中にこの会話が降りてきました。
この会話で話す『たたく』がそのまま土間の仕上げの名前として伝わってきたのだろうと思います。
何度もすみません、あくまでも勝手な想像です。。。
ここまでお読み頂きましてありがとうございます。
ここから施工状況を写真と共に説明していきますので、ご覧下さい!
施工は日本の文化財、神社仏閣などの建築物をいくつも手掛けてきている、あじま左官工芸さんです。
株式会社 あじま左官工芸
このようなすごい会社の本物の職人さんが、住宅の小さな玄関の床の仕上げのために来て頂き本当にご縁に感謝です。
施工中の動画を現在製作していますので、完成したらすぐにアップします。是非ご覧ください。
①準備・施工前写真・掃除・養生
②材料練り・赤土(今回は真砂土)・石灰・にがり
③三和土配合確認・手の感覚で※気候や風土、地域により熟練した職人の感覚で配合が決まります
④三和土敷き込み・玄関床に練った材料を敷き込む
⑤たたく!・鏝でならし床の水平を保っていく※今回は厚み100㎜以上とし、2回に分けます(割れたり沈んだりしないように)
⑥2日目・④⑤の作業
一週間養生※毎朝1回じょうろで散水をします。これは住まう方にお願いをしますが、施工後すぐにゴザを敷き、歩けるようになりますので住まう方の負担が少ないのも三和土たたきの魅力です!
⑦完成
⑧社長とさとう ・記念撮影
最後までお付き合いして頂きましてありがとうございました。
ここからは余談です。
まだ続くのか!(笑)
実は今回三和土を玄関の床に施工することを決意したにも関わらず、施工方法も知らず、もちろん施工する方も居ないという全く無計画な状況でした。。
いつもの事なのですが(笑)
でも必ず実現するだろうという変な自信はありました(^^♪
決意した数日後、全く違う理由で旧知の仲間であるクリア工芸社の青木社長と数年ぶりにお会いし、その帰り際に「昔の工法の土間をやりたいんだよね〜」と何気なく聞くと彼から「面白いんだけどすごい社長がいてさ〜、多分出来ると思うよ」と言われ、、、
そこからトントン拍子に話が進み、非常に忙しい会社にも関わらず、たまたま鎌倉付近に現場をやっているという奇跡も重なり、数日後には三和土たたきを施工して頂けることが出来ました。
本当に不思議です。
クリア工芸社
本気で決意したこと、そしてそれが自然の仕組みに適った調和であったり、世の中のためになることであれば、すぐにその夢を叶えて頂けるのだと素直に受け止めることが出来ました。
感謝感謝 ありがとうありがとうです。
出会う人、目の前で起きる現象、知ってしまうこと、気づいてしまうこと、すべてに意味があって、すべて自らの役目に関係しているのだなということが、腑に落ちました。
それは、実践し、行動することで明らかになるのだと思います。
はこぶね建設は これからも 『実践』 あるのみです!!
最後までお読み頂いた方、本当にありがとうございました。
空気を創る、世界が変わる。
はこぶね建設は安心安全な自然の『空気』を提供する建設会社です。